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猫のたま駅長|ローカル鉄道再生のシンボル|和歌山電鐵貴志駅

猫が駅長を務める「たま駅長」で一躍有名になった和歌山電鐵の貴志(きし)駅。

 

利用者が少なく、一度は廃線に追い込まれた貴志川線。赤字で苦しむローカル線を救った日本の民営鉄道初の猫駅長と没後(命日:2015年6月22日)の物語を現地に来て知ることができました。

 

たま駅長の没後、貴志川線終点の貴志駅にはスーパー駅長「ニタマ」が、途中の伊太祈曽(いだきそ)駅には駅長見習いの「よんたま」の二匹の猫が勤務。

その愛くるしい猫の姿と合わせて、猫の「たま電車」をはじめ、「いちご電車」や「うめ☆(星)電車」などの変わった電車も見どころの一つ。

 

↓左から「いちご電車」「うめ☆電車」「たま電車」です。

たま電車とイチゴ電車の共演

ブームが落ち着いた今もなお、観光客の足が途絶えない、人気の秘密をさぐってみました。

 

●どうして猫が駅長に?

 

~「駅のアイドル」から一転、社長のひらめきにより「駅長」へ~

 

三毛猫のたまは、2007年1月5日、和歌山電鐵から駅長に任命されたことで話題を呼び、その可愛い姿を一目見ようと、県内外はもちろん海外からも沢山のお客様を招いてきた。招き猫としての任務も全うし、現在は貴志駅に鎮座する神社で安らかに眠っています。

 

↓貴志駅にて。初代の駅長さん「たま」。生きている時に肉眼で見ることはできませんでしたが、凛々しいお姿。

貴志駅のたま像

たまは、貴志駅の売店(小山商店)の飼い猫でした。いつしか「たま」とその兄弟は売店と倉庫の間に作られた猫小屋で飼われるようになり、昼間は売店の前で過ごすようになった。近所の人たちや駅の利用客にかわいがられる、いわば「駅のアイドル」であった。

 

~駅長就任の経済波及効果は1年間で11億円!?~

 

2003年、当時貴志川線を運営していた南海電鉄が赤字解消が困難なことを理由に路線廃止を表明。両備グループ(岡山県を中心に電車やバスなどの公共交通事業を行っている)が経営を引き継ぐこととなり、同グループの岡山電気軌道の子会社として「和歌山電鐵株式会社」が設立された。

 

この経営移管に際して、路線や駅の敷地は南海の社有地から貴志川町(現在の紀の川市)の公有地となり、貴志駅の倉庫は取り壊して駐輪場に、倉庫と駅舎の間はホームへの公道として整備されることになったため、そこに置かれていたたま達の猫小屋は立ち退きを迫られることとなった。

 

困った飼い主が2006年4月1日、和歌山電鐵の開業記念式典を終えた後の小嶋光信社長(両備グループ代表と兼務)に「猫たちを駅の中に住まわせてもらえないか」と相談した。

 

小嶋社長自身は自宅では長い間紀州犬を飼っていたこともあって、猫よりもむしろ犬好きであったが、この時、

「たまちゃんと目があった瞬間、ピカッとたまちゃんの駅長姿が頭にひらめきました」

「実に立派で、目がキラキラしていました。今の日本人には無い目だと」

「神様から使わされた鉄道の救世主」

と、たまにほれ込んだ小嶋社長の発案によって、「招き猫」になって欲しいとの願いを込めて、たまを駅長に任命することになったのです。

 

●和歌山電鐵貴志川線とは?

 

JR和歌山駅と隣接する、和歌山電鐵「和歌山駅」を出発し、のどかな田園風景の中を電車に揺られて 30分、終点の貴志駅まで 14.3km を結ぶローカル線です。

 

↓路線図です。全部で14駅あります。

和歌山電鉄貴志線の路線図

すべての駅に「ねこの駅長」が居るわけではありません。終点の「貴志駅」と5つ手前の「伊太祈曽駅」に居ます。

 

【貴志駅】

 

初代駅長「たま」は、現在、ローカル鉄道再生のシンボルとして、「名誉永久駅長」となっていました。ホームに建立された 「たま神社」から今も皆様をお出迎えしています。

 

↓猫の耳に見立てた屋根が可愛らしい貴志駅の駅舎。屋根は伝統工法の檜(ひのき)の樹皮を使用しているとのこと。

和歌山電鉄貴志駅正面

↓時刻表と料金表よりも、その周りにある「たま駅長」の愛らしい写真に見入ってしまいました。

貴志駅のたまの写真

↓平日にもかかわらず、この人出です。観光客に交じって地元の方の利用も多くありました。

貴志駅のホーム

一時期の爆発的なブームは去ったようですが、この様子から安定した人気を感じます。

 

↓たまカフェです。メニューも英語表記で、海外からの観光客の誘致にも成功している様子が伺えます。

貴志駅のたまカフェ

隣接の「たまショップ」では、人気のたまグッズを買うことができます。

 

↓貴志駅構内の「たま大明神」に、たまが眠っています。

たま大明神

↓たま大明神のすぐ隣にある「いちご神社」は、当地の特産品(農作物)の「いちご」が祀られています。

たま大明神と貴志駅

<たまの死後、「ニタマ」と「よんやま」が活躍>

 

↓初代駅長の「たま」と2代目駅長の「ニタマ」について

たま駅長とニタマ駅長の説明

「たま」は三毛猫で2007年から2015年まで貴志駅の駅長を務め、同じ三毛猫の「ニタマ」とともに和歌山観光とローカル鉄道再生のシンボルとして重要な役割をはたしています。

2015年6月22日に「たま」はこの世を去り「名誉永久駅長」となりました。

「たま」は今、和歌山電鉄と地方公共交通の守り神「たま大明神」として、貴志駅のホームに建立された「たま神社」でお客さんを出迎えています。

現在は、かつて伊太祈曽駅長を務めていた「ニタマ」が「たまⅡ世駅長」を襲名し、貴志駅駅長に就任しました。従業員と同じように、たまⅡ世駅長には就業時間があります。彼女は水曜日、木曜日を除き貴志駅で働いています。

 

↓「ニタマ」の物語

ニタマ駅長の歴史

ニタマ駅長が生後2ヵ月頃の話です。岡山の国道53号線を2匹の鼠色の子供が歩いていて、車にひかれそうになっていました。通りかかったご婦人が助けて家に連れて帰りシャンプーをしたところ、三毛猫と判明しました。

その後夫人が、和歌山電鐵(株)の親会社、岡山電軌鉄道(株)の社員と知り合いであったことから、三毛猫ならたま駅長と縁の深い、岡山電軌鉄道(株)で引き取ってもらえないかと相談が有り、お困りならもらって差し上げて戸の社長の意向により、岡山電軌鉄道(株)の観光センター事務所で受付嬢として暮らしていました。

そして、高齢で多忙のたま駅長の駅長業務の手助けが出来ればと、再々の社長面接に合格し、和歌山電鐵(株)に転勤することとなりました。

2012年1月5日、伊太祈曽駅長県貴志駅長代行の辞令を受け、たま駅長に初めて猫の部下が誕生。その後、たま駅長直々の研修を受け、同年2月18日に伊太祈曽駅長に着任しました。

「ニタマ」の名前の由来は、たまに似ている三毛猫で「似たま」をもじってニタマということと、たま駅長が一番で、たまの部下で二番目のたまということで命名されました。

「ニタマ」がカタカナ表記なのは、ペルシャ猫のように毛足が長く洋猫であることから決まったものです。

 

◇ニタマの経歴

 

生年月日:2010年3月3日(推定)、性別:メス、出生地:岡山県

・2012年1月5日:

たま駅長初めての部下として「ニタマ駅長」が誕生。

伊太祈曽駅長兼貴志駅駅長代行に就任。

たま駅長の公休日などに貴志駅の駅長代行を務める

・2012年2月18日:たま駅長の研修、見習い期間を経て伊太祈曽駅に着任

・2013年2月7日:和歌山市長より、和歌山市観光特別大使アゼリニャを拝命

・2015年1月5日:スーパー駅長に昇格(課長職)

・2015年8月11日:たま駅長の後継として「たまⅡ世駅長」を襲名。貴志駅駅長に就任

 

この日は、貴志駅のスーパー駅長「ニタマ」がお休みでしたが、貴志駅から5駅離れた「伊太祈曽(いだきそ)駅」に、駅長見習いの「よんたま」が出勤していると分かったので、伊太祈曽駅へと急ぎました。

どちらかの駅でどちらかが見られるように勤務シフトが組んであります。それでも体調不良などで見られないケースもあります。

 

↓ニタマとよんたまの出勤シフトについてです。

ニタマとよんたまの出勤シフト

<勤務体制>

 

スーパー駅長:ニタマ、月・火・金・土・日曜日「貴志駅」に出勤(水・木曜日は公休日)

駅長見習い:よんたま、火・水・木・土・日曜日「伊太祈曽駅」に出勤(月・金曜日は公休日)

 

<注意事項>

 

・勤務予定は急遽変更となる場合が有りますので予めご了承ください。

・気候や体調の状況により、臨時でお休みをいただく場合があります。

・駅長室内で過ごしており外には出ておりません。また、直接触れることはできません。

・普段は制服、制帽の着用はしておりません。

・駅長室のガラス窓をたたいて注意をひくようなことはご遠慮ください。

・撮影時のフラッシュ使用はご遠慮ください。

 

勤務内容についてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。

電話:073-478-0110(和歌山電鐵)

 

※貴志駅には駐車場がありません。お車でお越しの際は、諸井橋の下にある駐車場をご利用ください。

 

【伊太祈曽駅】

 

↓伊太祈曽駅です。駅長見習いの「よんたま」がお出迎えいたします。

伊太祈曽駅の出入口

↓伊太祈曽駅も猫ワールド感満載!

伊太祈曽駅の改札など

↓伊太祈曽駅の待合室です。

伊太祈曽駅のよんたまと待合室

↓いました!よんたまです。

寝ている「よんたま」

↓待つこと数十分、やっとお目覚め。

目を丸くする「よんたま」

※撮影時のフラッシュ使用、駅長室のガラス窓をたたいて注意を引くようなことはご遠慮ください。

※普段は制服と帽子はかぶっていません。

 

↓駅長見習い「よんたま」のプロフィールです。

よんたまのプロフィール

2016年4月20日ごろ、和歌山市内の女性のお宅に野良猫のお母さんが、まだ目も開いていない子猫を連れてきたそうで、そのお宅では5日ほど前に飼い犬が亡くなったばかりということもあり飼ってあげられないが、せっかく生まれてきたのだから幸せになって欲しい、と里親を探したそうです。

たまちゃんの社葬で偶然会い、話をしたのがきっかけで友達となっていた、習い事が同じで、顔見知りの貴志川線沿線の女性に、その旨を話したところ、和歌山電鐵との間に建って取次ぎをしてくれ、貰っていただけることになり、これはたまちゃんが作ってくれたご縁だと、大変感謝しています。

と、子猫ちゃんを引き受けた後、お手紙をいただきました。

ということで、姉妹猫2匹(どちらも三毛猫)を岡山へ連れ帰り、一匹は同じ両備グループ社員のお宅にもらわれていきました。

年末には、その猫ちゃんがお別れに合いに来てくれ、姉妹のさよならをしました。

名前:よんたま

理由:たま駅長が有名になり、子猫を保護された方から引き取って欲しいとのお話をいただくようになり、社長面接に受かり、お役をもらっている猫ちゃんが、ニタマ、SUNたまたま(岡山電軌鉄道・おかでんミュージアム館長代理)に続く4番目のたまちゃん

 

性別:メス

生年月日:2016年4月17日

肩書:伊太祈曽駅 駅長見習い

勤務:火・水・木・土・日曜日(月・金曜日は公休日)

勤務地:伊太祈曽駅

勤務時間10時から16時

 

【たま電車、うめ☆電車(梅干し、うめ星)、いちご電車】

 

↓たま電車。飛び出した耳や、ひげまでリアルに描いてあります。

たま電車の正面

↓ホームに到着すると、乗客は一斉にカメラを向けて撮影に夢中です。

伊太祈曽駅のたま電車とフォーム

↓たま駅長が、走ったり、飛んだり、寝たりしている七変化の様子が描かれています。

たま電車とフォーム

↓たま電車の内装も猫だらけ!よく見ると、長椅子の脚も猫の脚になっています。

たま電車の椅子など

たま電車のたまのイラスト

↓ミニ図書館付き。その名も「たま文庫」「いちご文庫」「ぽち文庫」。

たま電車の図書会

↓左側が「うめ☆」電車です。和歌山を代表する特産品「南高梅」がモチーフ。

伊太祈曽駅の梅干し電車

阪急電車の上品な小豆色を連想させる「梅の色」が、しぶ過ぎる。

 

 

↓昔ながらの手動式ポイントのレバーを引く様子も見ることができました。

伊太祈曽駅の切り替えシフト

いや~、実に懐かしい光景です。思わず少年時代にタイムスリップしました。

 

↓伊太祈曽駅の時刻表です。

伊太祈曽駅の時刻表

たま・いちご・おもちゃ・うめ星の各電車は、いつでも見られるわけではないので、事前に運航日をHPなどで要チェックです。

この日は平日だったため、おもちゃ電車を見ることはできませんでした。

 

↓伊太祈曽駅の一時駐車場の注意点です。電車乗車の方は、パーク&ライド専用駐車場へ。

伊太祈曽駅駐車場の案内

↓伊太祈曽駅の一時駐車場の様子です。

伊太祈曽駅駐車場

↓伊太祈曽駅の駐車場で見かけた和歌山電鐵の社用車「たまバン」です。ブチがカワイイ。

伊太祈曽駅駐車場のたまバン

 

◆会社概要◆

◇名称:和歌山電鐵株式会社
◇本社:和歌山県和歌山市伊太祈曽73(伊太祈曽駅)
◇電話:073-478-0110
◇名誉永久駅長:たま(2015年6月28日付)

 

※投稿日:2017年10月21日

※どうか写真を含めて無断転載はご遠慮ください。

 

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2017-10-21 | Posted in スタッフブログ